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April 25, 2005

今週の羅針盤《29》

日本の特許出願数が非常に多い、そのわりには海外への出願が少ないと言われつづけて久しくなりました。日本特許庁はある時期、成立しないような特許出願を自粛するようなことを出願数の多い大手企業に対して指導をしました。そのとき若干減りましたが、まだまだ多いです。一部企業では外国出願を多くするという戦略を採ったところもあります。

 米国特許出願は数年前までは数万件でしたが、いまや二十数万件になっています。国内企業の出願数が増えたことが一因らしいです。ある人によると先発明主義が崩壊し掛けているんだということです。 というのは、日本、欧州をはじめほとんどの国は先願主義、すなわち先に出願した者が権利を取得できるという制度を採用しております。先願主義の国では我先に出願ということになるので、出願競争のような感じになり、エスカレートすると出願数がどんどん増えていきます。使わないような技術まで出願するようになります。

 一方、米国は、先発明主義を死守しております。先発明主義を採っている世界で唯一の国となりました。こちらは先に発明した者が権利を取得できるという制度です。したがって誰にも知られない状態にあれば出願する必要がないわけです。開発の進捗状況をみて、製品になりそうだと思ったところで出願すればよいわけです。だから、使われないような技術に関する出願が少ないわけです。 ところが、技術力の高くなった日本、独国などの企業が、日本、欧州、中国などで次々に出願してしまい。先発明主義に慣らされ悠長に構えている米国企業が欧州、日本、中国で権利を取得できなくなってきているわけです。米国企業もそれではいけないと米国出願をせっせと出すようになったわけです。今年、米国では先願主義を採用した改正特許法案の審議が開始されるそうです。USPTO長官はこの法案に支持を表明したらしいですが、反対している人たちも居るので、成立まで行きつくかどうか?行方が楽しみです。

 さて、本日の御題は、「質より量」「量より質」あなたはどっち? です。

 どちらを選んでも正解なのですが、わたしは、どちらかといえば、「質より量」に一票入れます。
 質を上げるためには、経験を積んで、そこから学ぶ必要があります。経験を積むには量をこなすことが必要なのです。
 ゼロックスを凌駕したキヤノン特許戦略というのが、よく書籍等で紹介されますが、あれも量による高質化だと思います。

 ただ、何にも考えずに量をこなしていたらだめです。 学ぶ姿勢を持って量をこなす。これが大切なんです。

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April 18, 2005

今週の羅針盤《28》

先週末、前の会社の同期入社の皆が、私のために会を開いてくれました。入社から18年、皆オヤジ面になってましたが、気持ちは変わらず入社当時のままだったので、うれしくなりました。彼らの励ましに応えるべくがんばろう。

さて、事務所での仕事も2週間が経ちました。
まだまだ、暇な状態ですが、ひとつひとつを丹念に片付けていこうと思います。

今週は松翁の言葉を引用しました。

賢い人はともすれば
批判が先に立って目前の仕事に没入しきれないことが多い。
このためせっかく優れた頭脳と知恵を持ちながら
批判ばかりして結局は簡単な仕事も満足にできないとことがある。

ところが逆に人が見ればつまらないと思われるような仕事にも
「馬鹿の一つ覚え」と言われるぐらいに全身全霊を打ち込む人がいる。
この姿は全く尊く、見ていても頭が下がる。

仕事に成功するかしないかは、第二のこと。
要は仕事に没入することである。
批判はあとでよい、とにかく一心不乱になることだ。
こうした努力は必ず実を結ぶのだ。
そこからものが生まれずして、いったいどこから生まれよう。

      ― 松下幸之助 ―

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April 17, 2005

中国

昨年から習いはじめた中国語。 まだまだですが、中国の文化理解のためにも継続していこうと思います。

ところで、ここ数週間、中国は物騒な状況になっていますね。一部の過激な人たちが煽動しているんだろうけど、友人家族が駐在しているので心配です。

ちょっと、偏りのある論説なんだけど、中国の人たちの性格を分析した本です。最近の状況を見ると、こういう面もあるのかなと思ったりします。
017793320000

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April 11, 2005

今週の羅針盤《27》

 あなたは達成感をどこにもとめますか?

 上司に「よくやったな」「年俸アップだ」と褒められたとき、
 同僚から「すごいなぁ」「さすがだな」「俺もお前をみならわなくちゃ」と言われたとき、
 お客さんから「助かりました」「ありがとうございます」と礼を言われたとき。

 このようなとき、うれしくなってもっと頑張ろうと思うものである。

 しかし、この達成感は他人の評価があって成り立つものである。

 他人に良く見られたい。他人に好かれたい。と他人の目だけを気にするようになるのでは?
 このように他人にばかり気が向く外向的行動が多くなりがち。YESマン、八方美人はその極みかな。こんな人は他人の言動に右往左往して自分が無いんだな。

 自分の価値観を持って自分を評価する。自分のなかで納得できていなければ、他人がたとえ高く評価したとしても、達成感はないのでは?
 自分は自分で行けばよいのである。
 ただ、他人が低く評価したら、どうしてなのか省みる謙虚さは必要だ。独り善がりな、自己満足に陥らないように。

さて貴方は?

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April 03, 2005

発心

四国八十八ヶ所は
 阿波の国(徳島県):発心の道場23ヶ寺(番外寺の慈眼寺及び鯖大師を入れて25ヶ寺)、
 土佐の国(高知県):修行の道場16ヶ寺(番外寺の高知高野寺を入れて17ヶ寺)、
 伊予の国(愛媛県):菩提の道場26ヶ寺(番外寺の十夜ヵ橋(永徳寺)、文殊院(徳盛寺)、高野山今治別院、生木地蔵(正善寺)、誓松(延命寺)、及び椿堂(常福寺)を入れて32ヶ寺)、及び
 讃岐の国(香川県):涅槃の道場23ヶ寺(番外寺の満濃池(神野寺)、海岸寺、及び高野山讃岐別院を入れて26ヶ寺)を遍路します。全部をまわって結願(満願)となります。
 そして、結願後に、紀伊の国(和歌山県)高野山の金剛峰寺を参拝して完結します。

 全部を回ろうとすると車遍路でも2週間程度かかるとのこと。今回は、生まれて初めてのお遍路ということで、発心の道場(阿波の国)のみを一国めぐりすることにしました。

 第一日目(3月28日): 夜行寝台サンライズ瀬戸で高松駅に着、乗り継ぎまで1時間ほどあったので、さぬきうどん駅前店に行きました。本場の讃岐うどんは、腰があり、出汁が良いと、東京近辺で食べるのとは違うと感激。次いで特急うずしおで徳島に着、直ぐにレンタカーを借りて遍路の開始です。
 お寺の参拝作法は:山門で一礼して寺の中へ、水屋で手を洗い口をすすぎ、本堂と大師堂をお参りします。正式には般若心経を読むのですが、線香を上げ、名前を書いた納札を納め、合掌するだけにした。そして納経(300円):お寺の朱印を頂く。 これの繰り返しである。
 1番 霊山寺 「のうまく さんまんだ ぼだなん ばく」←これはご本尊の真言です。 1番札所ということもあり、遍路グッズを買い求める人が多く、私も少しは遍路らしくなるように、輪袈裟(2000円)、納経帳(2500円)、納札(200円)を買ってしまいました。
 2番 極楽寺 「おん あみりた ていせい から うん」 大きな仏足石が水屋の横にありました。思わず触れてしまいました。 同じ納経帳が2000円で売ってた。長命杉:弘法大師が植えたというものらしい。
 3番 金泉寺 「のうまく さんまんだ ぼだなん ばく」
 4番 大日寺 「おん あびらうんけん ばざらだとばん」 回廊に三十三観音が並んでおりました。
 5番 地蔵寺 「おん かかかび さんまえい そわか」 大銀杏
 6番 安楽寺 「おん ころころ せんだり まとうぎ そわか」 庭の池に鯉がたくさん。
 7番 十楽寺 「おん あみりた ていせい から うん」 目の病御利益があるとのこと、最近パソコンのやりすぎで視力が落ちてきたので念入りにお祈りした。ここで「御接待」の方から袋をもらった。お接待を受けたら納札をお礼に渡す仕来たりがあったらしいのだが、渡させなかった。 ゴメンなさい。
 8番 熊谷寺 「おん ばざら たらま きりく」 仁王門がすばらしい。徳島平野が一望でき景色も良好でした。
 9番 法輪寺 「のうまく さんまんだ ぼだなん ばく」 涅槃像。
 10番 切幡寺 「おん ばざら たらま きりく」 333段の石段がきつい。最後の石段は女厄除坂33段、男厄除坂42段になっている。帰路、追浜の自動車工場で昔働いていたという男性に声掛けられしばらく話がはずんだ。
 11番 藤井寺 「おん ころころ せんだり まとうぎ そわか」 10番から11番へ行くには吉野川を渡らなければならない。阿波中央橋という大きな鉄橋もあるのだが、潜水橋を渡った。吉野川が増水すると水面下になってしまう橋なんだが、車一台しか通れない橋だ。寺の駐車場は無料のところが多いがここは有料。歩き遍路の場合このお寺から12番の焼山寺までが、発心の道場中の最初の難所となる。
 納経は午前7時から午後5時までなので、今日の遍路はここまで、予約してあった宿:御所温泉へ、途中スーパーマーケットで缶ビール買う。温泉はアルカリ炭酸塩泉で肌がすべすべになる。夕食で、名物たらいうどんを頂いた。ビールも手伝って、直ぐに熟睡。

 第二日目(3月29日): 今夜の泊まり場所は宍喰温泉なので、23番札所まで廻ることを目標に遍路再開。
 12番 焼山寺 「のうぼう あきゃしゃ きゃらばや おん ありきゃ まりぼり そわか」 標高830mの山腹にあり、幽玄。ご本尊は虚空蔵菩薩:私の干支 寅年を守る仏です。念入りにお参りしました。駐車場は有料。
 13番 大日寺 「おん まか きゃろにきゃ そわか」 13番から17番までは徳島市中にあり、それぞれが近い位置にあるので、日帰り参りをする人が多いらしい。
 14番 常楽寺 「おん まい たれいや そわか」 境内は自然石がごつごつ露出していて歩きづらい。「流水岩の庭園」というらしい。
 15番 国分寺 「おん ころころ せんだり まとうぎ そわか」 建立当時は大きかったと思われる。建物の基礎(七重の塔の心礎」等が史跡として保存されていた。
 16番 観音寺 「おん ばざらたらま きりく」 町並みの真ん中にあり、目立たない。
 17番 井戸寺 「おん ころころ せんだり まとうぎ そわか」 弘法大師が杖で掘ったと言われる井戸がある。井戸の中を覗くと自分の姿が映る。映れば、無病息災、罪が滅びるらしいが、誰が覗いても映るのでは?水を持ち帰る人もいた。
 18番 恩山寺 「おん ころころ せんだり まとうぎ そわか」 女人禁制のこの寺で修行中の弘法大師を、その母が訪ねたが、会えず。そこで大師が女人解禁の秘法を修め、母と対面できたという。 都合のよい秘法だな。
 19番 立江寺 「おん かかかび さんまえい そわか」 路地のような狭くて複雑な道の奥にある。
 20番 鶴林寺 「おん かかかび さんまえい そわか」 発心の道場、2番目の難所。鶴の像2体がご本尊を守っていた。駐車場有料だが交通安全のお守りを貰える。
 21番 太龍寺 「のうぼう あきゃしゃ きゃらばや おん ありきゃ まりぼり そわか」 標高600mにあるこの寺は車では近くまで行けない。第三番目の難所である。楽して行くにはロープウェーがある。このロープウェー全長約3kmを10分で繋ぐ、料金2400円は納得価格である。第一鉄塔と第二鉄塔との間におおかみの像5体がなんとも商業主義的に群れていた。第二鉄塔の脇の岩峰(南舎心ヶ嶽)の上に弘法大師が座禅した像がある。ここも虚空蔵菩薩である。龍天井があるらしいが見忘れた。
 22番 平等寺 「おん ころころ せんだり まとうぎ そわか」 賽銭の一円玉が石段の一段一段に置かれ、厄除け祈願が込められていた。
 23番 薬王寺 「おん ころころ せんだり まとうぎ そわか」 駐車場に午後4:50着、鉄腕ダッシュさながらに、時間切れ(午後5時)ぎりぎり。御接待の方が読経している脇を足早に抜け、参道へ。本堂、大師堂を参拝し、納経を済ませたところで、5時の鐘が鳴った。目の前に日和佐城が見える。阿波の国発心道場はこれで完了
 今夜は水床湾から突き出した金ヶ崎に立つ国民宿舎みとこ荘泊まり。さざえ、とこぶし、などの魚介類がおいしかった。ここの温泉もアルカリ炭酸塩泉で、肌がすべすべになる。

 第三日目(3月30日): 最終日、土佐の国、修行の道場に入る。
 24番 最御崎寺 「のうぼう あきゃしゃ きゃらばや おん ありきゃ まりぼり そわか」 室戸岬の高台にある。ここも虚空蔵菩薩である。鐘石:小石で叩くと鐘の音のような金属音がする。鐘楼はNHK「行く年来る年に」何度も登場してるらしく、放送記念の石碑が立っていた。
 25番 津照寺 「おん かかかび さんまえい そわか」 室戸港そばにある寺。住職から四国遍路の商業主義に対する批判を聞かされた。お寺が、お遍路さんによって、お金を稼ぐことが正しいのか悪いのかわからないが、ちょっと興ざめ。お金を稼ぐことがいけないなら納経料300円も無料にしたらと思った。他の寺で300円していた手拭が210円で売っていたので買った。
 26番 金剛頂寺 「おん ころころ せんだり まとうぎ そわか」 高野山と同じ「金剛」冠するお寺だけあって、立派。
 27番 神峯寺 「おん まか きゃろにきゃ そわか」 標高632mの山頂に立つ寺。霊水「神峯の水」を飲む人が多い。寺の庭園が綺麗。これで、今回の遍路、最後のお寺になった。帰路:奈半利町から北川温泉を経て東洋町に抜ける山道を走った。東洋町からは国道55号線を北上。徳島駅周辺を散策した後、バスで徳島空港へ(実は高知空港からのフライトを予約しておけば、30番ぐらいまで行けたと思うが)。
 おみやげたっぷり抱えて羽田空港に着き、今回の発心の道場は完了。
 

 実は3月31日に18年間勤務した会社を辞め、4月1日から特許事務所で弁理士としての業務を開始しました。今回の遍路は、この人生の転機を迎えるに当たり、気持ちを一新するために十二分なものでした。

 遣り残した札所は、この特許事務所が大きくなった時に、お遍路するつもりです。 今後もよろしくお願いいたします。

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