Monsanto Co. v. Scruggs 04-1532, 05-1120, -1121 CAFC [Aug. 16, 2006]
差止め(eBay Test for Injunctions) ; 独禁法と特許法
MAYER, BRYSON, and DYK(判決:MAYER、一部反対:DYK)
(背景)カリフラワー・モザイク・ヴィルス(CaMV)プロモーターからなる合成遺伝子に関するUSP5352605の特許権者Monsanto社は、605特許を使ってRoundup Ready soybeanとRoundup Ready cotonなどを開発した。1998年にM社はこの技術のライセンスを育種業者に開始した。このライセンス契約では、育種業者に次のような制限が課された。1)一種の作物を育てるためにM社バイオ技術の種子だけを使用すること(an exclusivity provision)、2)M社技術を含む種子を移転又は再使用することを禁止する(a no replant policy)、3)種子の開発及び実験を禁止する(a no research policy)、4)実施料を支払うこと(the payment of a technology fee)。
Scruggs社はこのライセンス契約をせずに種子会社からRR大豆とRR綿花の種子を買い、大豆と綿花を栽培し、その栽培で採取した種を持ち続けた。この採取した種で作物を育て続けた。
M社はS社の行為を調査し、特許権侵害で提訴した。公判で種子の販売及び使用を禁止する旨の仮差止を認めた。S社は独禁法違反、特許権濫用を主張したが、地裁はS社の主張を棄却し、M社に差止めを認める判決をした。
(CAFC)
シャーマン法§1のTying arrangementsの存在を証明するためには、1)二つの別々の製品又は役務が関っていること(the involvement of two separate products or services)、2)一方の製品又は役務の販売によって、他方の購買が制限されること(the sale of one product or service is conditioned on the purchase of another)、3)販売者が製品を制限できるだけの市場支配力を持つこと(the seller has market power in the tying product)、そして4)制限された製品の各州間の商業規模が僅かなものではないこと(the amount of interstate commerce in the tied product is not insubstantial)、を示さなければならない。
シャーマン法§2は不法な独占状態を禁止している。§2違反の立証には、関連市場における独占力を持ち、競業ではなく不当競業によってその力を得又は維持している(the party charged had monopoly power in a relevant market and acquired or maintained that power by anti-competitive practices instead of by competition on the merits)、ことを示さなければならない。
M社のライセンス契約中の1)an exclusivity provision、2)a no replant policyなどの特許権のidentical policyは特許法によって与えられた権利行使の一部であるとして、地裁のS社主張棄却を支持する。
地裁は従来の基準、例外的状況が無い限り特許侵害に対して差止を認めるという基準で判決している。eBay事件におけるFour part test 基準をこの事件に適用しなければならない。地裁の差止め判決を取り消し、地裁に差し戻す。
(弁理士 菊間 @ 特許事務所)
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