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November 27, 2006

今週の羅針盤《108》

距離が問題なのではない
難しいのは最初の一歩を踏み出すことだ
- デファン夫人 -

本日、東京リエゾンの場所を決めてきました。鎌倉リエゾンは漸次縮小です。

これからが本番。さあ、やるぞ!

(弁理士 菊間 @ 菊間特許事務所) 

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Optivus Technology, Inc. v. Ion Beam Applications S.A. 05-1518, -1534, -1575 CAFC [Nov. 16, 2006]

非自明性~Motivation to Combine References~

BRYSON, ARCHER, and LINN(判決:LINN)

(背景)Optivus(O社)とLoma(L社)は、プロトンビームによるガン治療装置に関する特許4,870,287及び5,260,581の排他的実施権者及び譲受人(権利者)である。Ion(I社)はO社の競合社である。1999年フロリダ大学(F大)がO社にプロトンビームシステムについての照会する手紙を送った。2000年3月15に照会の期限が切れた。F大は期限切れ後にI社と契約した。2002年8月O社はI社を特許権侵害で提訴した。I社は特許無効および非侵害で抗弁した。2004年12月に地裁は特許無効、非侵害の略式判決をした。O社は控訴した。
(CAFC)I社はワシントン大学(W大)の設備(中性子ビームによるガン治療装置)と概念的設計報告書とからプロトンビームによるガン治療装置に関する287特許は自明であると主張した。
CAFCは争点:(1) prior art teaching away from the invention(先行技術が発明を成すことを阻害しているか?), (2) motivation to combine references(動機付けがあるか?), and (3) proper application of the law.に焦点を絞った。
 まず、(1)W大の設備はプロトンをベリリウム板に衝突させ中性子を発生させて患者に照射するものである。L社はプロトンビームは殺人光線であるからベリリウム板を外すなどということを当業者は行わないと主張した。しかし、CAFCは、ベリリルム板を単純に取り外さないだろうし、プロトンビームの強度を調節せずにプロトンを直接照射するということもしないだろう。W大の設備において、プロトンによる治療法を阻害するものはないと判示した。
(2)概念的設計報告書に粒子(プロトン、中性子など)によるガン治療に関する開示があり、これをW大の設備に適用する動機付けがあると判示した。
(3)地裁は、上記(1)阻害理由、(2)動機付け、さらに、ヒンドサイトの防止、二次的考慮を行った上で自明であるとの判決をなしており、法の適用が適切であると判示した。

(弁理士 菊間 @ 菊間特許事務所)

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November 20, 2006

今週の羅針盤《107》

いつかいつかと思うなら、今
- 小山 昇 -

東京事務所の場所探し、難航しております。
一長一短があって、決断がつきません。

でも、決断しないと、機会を逸することにもなりかねないですね。

(弁理士 菊間 @ 特許事務所)

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Abraxis Bioscience, Inc. v. Mayne Pharma (USA) Inc. 06-1118 CAFC [Nov. 15, 2006]

均等論“substantially the same function in substantially the same way to obtain the same result”

LOURIE, PLAGER, and RADER (判決:LOURIE)

(弁理士 菊間 @ 菊間特許事務所)

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November 13, 2006

Abbott Laboratories v. Baxter Pharmaceutical Products, Inc. 06-1021, -1022, -1034 CAFC [Nov. 9, 2006]

公知物質の知られざる特性(Unknown properties)と新規性(Anticipation)

BRYSON, ARCHER, and GAJARSA (判決:GAJARSA)

(概要)A社の特許USP5,990,176は水と組み合わせたセボフルラン〔=フルオロメチル 2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル エーテル;吸引麻酔用ハロゲン化エーテル〕に関する発明を請求するものであった。水がセボフルランのルイス酸による劣化を防止するというものである。先行技術として、セボフルランの製造において水を使うことは公知であったが、ルイス酸による劣化を防止するということは知られていなかった。
 CAFCは、“a reference may anticipate even when the relevant properties of the thing disclosed were not appreciated at the time.”であり、本発明は該先行技術からanticipateであるから、新規性がない。A社特許を無効であると認定した。

(弁理士 菊間 @ 菊間特許事務所)

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今週の羅針盤《106》

いじめ自殺、履修漏れなど、教育に関する話題が注目されています。

教師が聖職と呼ばれた時代は遠い過去になったんでしょうか。
未成年者と教師とが絡む事件も頻発しており、
教師が給与だけを求める一般サラリーマンと化しているのではないかと思う。
日本の次世代を育てる重要な職業であることを忘れてるような気がしてなりません。

藤原和博校長が行う和田中学のような「よのなか科」みたいな授業もよいかも。
教師はどうしたらよいか真剣に考えないと、やばい。

卒業式で「仰げば尊し」を歌わなくなったそうです。
恩師という言葉も死語になりつつあるようです。
同窓会に教師が呼ばれないことになるのか。

そうなると、家庭がしかっりしないと、

両親がひたむきに生きる姿自体が、
どんな幼い子にも素晴らしい影響を与えるんや。  - 井深 大 -

長距離通勤で仕事をしていると、
子供に仕事をしている姿を見せる機会が少なくなってきます。
 私が子供だった昭和30~40年代、「モウレツ」とかいう流行語があったような、
 必死に生きる両親を思い出します。
 両親が言わなくても近所のおじさん、おばさんが注意してくれました。
 (最近は注意すると殺されることもあり、恐ろしいのですけどね。)

教育を役所任せにしないで、個々人がどうしたらよいか考えなければ、この国は本当に危ないぞ。

(弁理士 菊間 @ 菊間特許事務所)

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November 06, 2006

今週の羅針盤《105》

今週の羅針盤《60》で外国為替について話をしました。

最近になって、その理由の詳細がわかりました。

学べば学ぶほど、自分が何も知らなかった事に気づく
気づけば気づくほどまた学びたくなる。           アルベルト・アインシュタイン

(弁理士 菊間 @ 菊間特許事務所)

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November 05, 2006

GO Medical Industries, Pty., Ltd. v. Inmed Corp. 05-1241, -1267, -1558 CAFC [Oct. 27, 2006]

特許権無効判決後の実施料支払義務

MICHEL, ARCHER, and LINN (判決:MICHEL)

(背景)Go社は尿管カテーテルに関する特許権を所有している。G社はInmed社と共同被告のMMG社と該特許権についてのライセンス契約を締結していた。
 G社特許は、別の事件(C.R.Bard社との訴訟)で特許無効との地裁判決を受けた。その後CAFCが地裁判決を差し戻したため、G社とC.R.B社は和解した。その間、M社はG社に、特許無効判決があったので契約は消滅したと通知し、実施料の供託を始めた。
 G社は特許権侵害でM社等を提訴した。地裁は、特許無効判決がされた日に、実施料の支払義務が消滅したと判決した。G社は控訴した。
(CAFC)1969年の最高裁判決(Lear, Inc. v. Adkins, 395 U.S. at 671)において、ライセンシーはライセンサーの特許権が無効であるとの主張をしてもよいことが判示されている。最高裁判決によると、ライセンシーがサイセンサーとの裁判において特許権の無効を争っている間は、ライセンス契約における実施料の支払を止めてもよいとしている。すなわち、特許権者は特許権が無効になる日までは実施料の回収ができないということではないということである。
  言い換えれば、ライセンシーは、実施料の支払を実際に止め、且つライセンサーに実施料の支払を止める理由を通知するまでは、Lear判決による保護を受けることができない(a licensee "cannot invoke the protection of the Lear doctrine until it (i) actually ceases payment of royalties, and (ii) provides notice to the licensor that the reason for ceasing payment of royalties is because it has deemed the relevant claims to be invalid.")。
 そして、CAFCは、次のように判断した。別の裁判の結果はG社とM社との争いには無関係であり、Lear doctrineを適用することはできない。特許無効判決が取り消されれば、供託金から実施料が支払われることになり、支払を停止したことにならない。またM社がG社に通知した内容には、特許無効を原因とする支払停止理由が主張されていなかった。
 CAFCは、地裁判決を一部棄却、一部認容し、賠償額を再計算するように差し戻した。

(弁理士 菊間 @ 菊間特許事務所)

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