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December 31, 2007

PAICE LLC. v. TOYOTA MOTOR CO. et al Decided Oct.18, 2007 CAFC

LOURIE, RADER and PROST(判決PROST)

(概要)USP5343970の権利者Paice社が起したTOYOTA社に対する特許侵害訴訟のテキサス東部連邦地裁による均等論侵害を認める判決に対してTOYOTAが控訴し、同地裁の文言侵害は無いとの判決に対してPacieが控訴した。また、TOYOTAが所定の実施料を支払うことを条件に970特許発明を継続的に実施できるとした、実施料調停を課したことに対しても控訴した。
 CAFCは、文言侵害は無く、均等論侵害である点を追認したが、一台当たり25ドルの実施料を調停した件について棄却し差し戻した。

(970特許)
Pacie1   
lockable bevel gears

11. A hybrid electric vehicle, comprising:
two or more drive wheels receiving torque for propelling said vehicle from an output shaft, and a power unit supplying drive torque to said output shaft, said power unit comprising:
a controllable torque transfer unit adapted to receive torque from two sources and transfer said torque to said output shaft; (28)
an engine adapted to consume combustible fuel and supply torque to said torque transfer unit; (40)
an AC electric motor adapted to receive electric energy from a battery and supply torque to said torque transfer unit, said motor being further adapted to be operable as a generator;  (20)
a battery for supply of stored electric energy to said motor, and for receiving and storing electric energy from said motor when operated as a generator;
solid state switching means for converting DC supplied by said battery to AC for supply to said electric motor, and for rectifying AC generated by said motor when operated in a regenerative mode to provide DC to charge said battery; and
a controller for controlling the operation of said engine, said electric motor, said solid state switching means, and said torque transfer unit, such that said torque transfer unit receives torque from either or both of said internal combustion engine and said electric motor and transmits torque therefrom to said drive wheels by way of said output shaft, and for controlling the relative contributions of the internal combustion engine and electric motor to the torque driving the wheels. (106)
 エンジンからのトルクと、モーターからのトルクとの割合を制御している。

(被疑侵害品)
Pacie2   Planetary Gear Units
 
Pacie3  エンジン(ICE)からキャリアに送られたトルクの72%がリングギアに伝わる。エンジントルクの一部とMG2からのトルクとを一緒にする。ICE及び/又はMG2の入力トルクを調整してドライブシャフトの出力を制御している。

(差止の可否)
 e-Bay事件:
“A plaintiff must demonstrate
(1)that it has suffered an irreparable injury 回復不能な損失;
(2)that remedies available at law, such as monetary damages, are inadequate to compensate for that injury 金銭救済ではその損失を補い得ない;
(3)that, considering the balance of hardships between the plaintiff and defendant, a remedy in equity is warranted 原告と被告間のバランスを考慮; and
(4)that the public interest would not be disserved by a permanent injunction. 公益への悪影響が無い”

 (1)について、Pacieはライセンス契約の締結に支障が生じると主張したが、ライセンス契約締結への支障は特許侵害との関係が深くない。Pacieは製品の製造を行っていないので、市場シェアが侵害によってなくなるということもない。と地裁は判断した。
 (2)について、金銭救済で十分と判断。
 (3)(4)について、被告が差し止められたとしても、売り上げのほんの一部が留まるだけであるとPacieは主張したが、被告の取引会社(ディーラー、サプライアーなど)への影響が大きい。急増するハイブリッド市場への影響が大きい。トヨタの名声を大きく損なう。という理由を示した。
 地裁は差止請求を認めなかった。

(実施料に関する調停)
 差止の代わりに、判決後に被告が販売するであろう車(プリウスⅡ、ハイランダー、およびレクサスRX400H)1台につき25ドルを実施料として原告に支払うとの調停を行った。
 Pacieは、このような調停の権限が地裁にない。もし権限があるとしても、実施料率の決定のために陪審に委ねるという修正7条の正当権利を拒否された。と主張した。

 特許法283条
 The several courts having jurisdiction of cases under this title may grant injunctions in accordance with the principles of equity to prevent the violation of any right secured by patent, on such terms as the court deems reasonable.

 特許権の侵害をなくすためにequityの原則に基づいて、差止を認めてもよいと規定している。

 しかし、特許権の侵害をなくすために、実施料の支払いを引き換えにして特許発明の使用を許可してよいのか否か?

 過去の判決には、強制実施権の設定が必要な場合に、実施料支払いを条件に継続実施を認めたものがある。また、独占禁止法違反との関係で、実施料支払いを条件に継続実施を認めたものがある。しかし、差止を認めなかった場合に、いつでも実施料支払いを条件とした継続実施を認めるということは、公平性を欠く。
 裁判所が差止を認めないとの判断をするほとんどの場合に、裁判所は当事者間で将来の実施について実施料率を話し合って決めることをすすめている。当事者間での合意に至らなかった場合に、地裁が妥当な実施料率を評価するというステップを踏む。
 地裁が、equityの原則に基づいて継続実施のための実施料率を定めることに問題はない。

 本事件では、25ドルの実施料の妥当性を示す理由を、地裁が示していないので、CAFCは、地裁に判断の誤りがあったのかどうかを評価できない。
 よって、25ドルの実施料率の点についてだけ、再評価させるために、地裁に差し戻す。

 実施料率の決定を陪審による公判に委ねるべきか否かについて、損害賠償はequityの範疇にあるので陪審の判断が妥当である。しかし、金銭補償のすべてがequityの問題になるというわけではない。将来の実施に対する料率の判断は陪審で行う必要はない。

以上。

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December 17, 2007

3級中国語検定試験 駄目でした~

昨日、3級中国語検定試験の合否通知が届きました。

 リスニング30点(平均55.2点)、筆記62点(平均60.7点)

 筆記はぎりぎりで合格基準を満たしたのですが、

 リスニングが惨憺たる結果でした。

 合格者1912名(受験者総数5907名)ですから、

 なんとか合格したい。

 耳を鍛えねば。。 

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December 05, 2007

Aventis Pharma Deutschland GMBH v. Lupin, Ltd. 2006-1530, -1555 CAFC Sep. 11, 2007 判決

Mayer, Linn, and Robertson
(Linn判決文)

(概要)Aventisの血圧剤特許は自明で無いとのヴァージニア地裁の判決をCAFCが棄却した。 特許はAventisがAltaceという商品名で販売する化合物ramiprilに関するものである。 KSR最高裁判決を引用して、CAFCは先行技術を修正することを明確に教示している必要はなく、混合物の望ましい特性が、全体的にまたは部分的に、特定の一成分に起因するものであることがわかっている場合には、精製された該成分は、該成分を精製すべきであるとの明確な示唆がなくても、混合物からprima facie obvious自明である。Aventisは実験証明書を提出したが予測できない効果を示せなかった。

(722特許)
1. A compound of the formula or a physiologically acceptable salt thereof・・・・・・ ,said compound or salt being substantially free of the other isomers.

Ramipril

  ∴ 環の1位と5位がcis、3位がendo、不斉炭素5つがすべてS配置 (5S=SSSSS)

2. A compound or salt as in claim 1which is N-(1-S-carboethoxy-3-phenyl-propyl)-S-alanyl-cis,endo-2-azabicyclo-[3.3.0]-octane-3-S-carboxylic acid or a salt thereof.

  ∴ R2=ethyl

  4. A hypotensive composition for reducing blood pressure comprising a hypotensively effective amount of a compound or salt as in claim 1 and a pharmaceutically acceptable excipient therefor.

5. A method for reducing blood pressure in a patient ・・・・・・ of compound or salt as in claim 1.

(背景)
ACE(Angiotensin-Converting Enzyme)抑制剤の一種として、Ramiprilが知られている。最初のACE抑制剤は1960年代に、Brazilian Viper(くさりへび)の毒(venom)から、開発された。抽出された活性物質はBPP5aとして知られ、6つの不斉炭素を持ち、それらがすべてS配置である。
新しいACE抑制剤の合成は、BPP5aの構造を変更することによって、達成されている。例えば、Captoprilは末端に硫黄原子を持つBPP5aの一部からなるものである。Captoprilは2つの不斉炭素を持ち、両方ともS配置である。
Ramiprilの中間前駆体はメルク社製のEnalaprilとして知られACE抑制剤である。Enalaprilは3つの不斉炭素を持っている。メルク社は、EnalaprilのSSS配置のものは、SSR配置のものに比べ、700倍の効能を持っていると報告している。さらにメルク社報告書では、標準的なクロマトグラフィによって全Sアイソマーを分離する方法を教示している。

原告Aventisと競業社ScheringはEnalaprilをベースにした新しいACE抑制剤を探索していた。Schering社でDr.SmithがRamiprilの構造を着想したことがラボノートに記載されていた。Ramiprilの全体的な構造はEnalaprilと同じである。Ramiprilは2つの5員環が縮合した多環構造を持っている。Enalaprilは単環である。Ramiprilは加わった環によってEnalaprilよりも2つ多い不斉炭素を持つ。Ramiprilの残り3つの不斉炭素はEnalaprilと同じ位置の不斉炭素である。全部で5つの不斉炭素がある。
Dr.Smithが886出願を1980年10月23日に行い、後日に258特許および944特許が登録される。258特許および944特許にはRamiprilの構造が開示されているが不斉中心の配置についての記載がない。866出願にはRamiprilの製法が記載されている。
886出願には32種の異性体のうち8つの異性体について言及があり、具体的には4つの異性体(内一つはSSSSS(5S)異性体、他は橋掛部の不斉炭素がR配置)の混合物が実施例20に示されていた。
1981年Dr.SmithがSCH31925を合成した。SCH31925を製造するために、酢酸水銀酸化工程の代わりに触媒的水素化工程を行った以外は886出願の実施例20と同じ方法を用いた。SCH31925 が5S異性体とSSSSR異性体との混合物であることは合成時にはわかっていなかったが、地裁はそのときに5S異性体とSSSSR異性体との混合物が製造されたと認定した。5S異性体とSSSSR異性体は、ともに橋掛部の2つの不斉炭素がS配置である。
1981年3月末までにin vivo試験が行われ、効能が確認された。しかし、Dr.Smithは5S異性体とSSSSR異性体とを分離精製しておらず、5S異性体だけに精製するという着想に到っていたという証拠はなかった。

1981年10月にAventis社のDr.VolkerTeetzがramiprilを合成した。
Aventis社は1981年11月5日にドイツ出願、1982年11月3日にドイツ出願の優先権を主張して米国出願し、後日に722特許が登録される。

1986年5月6日に258特許が登録された。直後にSchering社は258特許のライセンスをAventis社に与えた。
程なく258特許とAventis出願との間でインターフェアレンスの審査が開始されるが、Schering社がライセンス料の減額と特許請求の一部放棄、Aventis社が258特許が先発明であることを認めるということで和解。Aventisは5S異性体の出願は分割し維持した。Aventis社はSchering社との特許問題を解決し、Aventis社はFDAに5S異性体の承認申請を提出した。

1991年1月28日にFDA認可が成され、商品名Altaceで販売を開始した。FDA認可に要した期間につき、258特許の存続期間を延長させた。

1991年722特許が登録された。

2005年1月27日に258特許が存続期間を満了した。2005年3月18日に被告Lupin社がジェネリック薬の認可申請ANDAを提出した。
これに対して、Aventis社はLupin社を722特許の侵害でヴァージニア東部地区地裁に提訴した。

地裁は文言侵害は無いという略式判決をした。Lupin社品が"substantially free of the other isomers"に該当するかの争点が残った。
地裁は均等論侵害を認定し、722特許は有効であると略式判決した。

陪審による公判にて特許の有効性を争点とした。まず公判中に地裁は722特許が権利行使不能でないというAventisの申立を口頭で認めた。
2007年7月17日、地裁は、722特許は新規性および進歩性があり、有効であるとの意見を示した。
地裁は、clear and convincing evidenceというよりもa preponderance of the evidence による基準のようではあるがと前置きしているが、最終的には、先行技術は"substantially free of the other isomers"を教示しておらず、当業者は5S異性体を"substantially free of the other isomers"にすることに動機付けられないと判決した。

Lupin社は控訴した。

(CAFC)
争点としてDr.SmithのSCH31925は102(g)の先行技術となるか否かが挙げられた。Aventis 社はDr.Smithが“abandoned, suppressed, or concealed” SCH 3192であると主張したが、258特許において類似の製法を開示しており、“intentionally suppress[ed] or conceal[ed] h[er] invention” またはan “inference of suppression or concealment can be drawn based on an unreasonable delay in making the invention publicly known.” というための証拠がないとして、Dr.SmithのSCH31925を先行技術であることを肯定した。

CAFCは以下のようなことを述べている。
「地裁はTSMテストを採用したが、KSR最高裁判決においてそれは硬直的であると判断された。
化学分野では、本願発明と先行発明とが構造類似であるとき、本願発明の化合物を製造するための理由または動機付けreason and motivationが示された先行技術がある場合に、a prima facieの  obviousnessであるとしてきた。KSR後、reason and motivationが、本願発明の化合物が具体的有用性を持っていることを明確に教示する必要は無く、先行発明の総合的な観点から、本願発明と先行発明が予期される状態を創作するのに十分に近い関係を持っていること、本願発明が従来のもの類似した特性を持っていることを示せば十分である。一旦、a prima facieの  obviousnessであるとされた場合には、出願人または特許権者が本願発明に予測できない特性があることを示すなどの立証をしなければ、obviousnessは覆らない。
純物質が混合物中の活性物質であることが知られていなかったとか、純物質を得る方法が発見されて得られたものであるとかなどの場合には、混合物の先行発明に対して純物質の発明は、必ずしもa prima facieの  obviousnessになるとは限らない。しかし、混合物の特性が混合物中のある特定の成分によるものであることがわかっている場合や、そのような事情があるということを当業者が信じるに十分な理由がある場合には、純物質の発明は、精製することを明確に教示するものがなくても、混合物発明によってa prima facieの  obviousnessになる。
また、混合物による特性が純物質にも保持されいたら、純度を上げたまたは濃縮した純物質によって特性が純度または濃縮度に応じて増幅されることが予測される場合に、混合物から純物質を分離する方法が知られていれば、純物質を得るいうことに革新はない。」
「本件に当てはめると、
SCH31925中の5S異性体が活成分であるとDr.Smithが理解したことが報告書で示されている。Dr.Smithがそのように理解していなかったとしても先行技術によって5S異性体が活成分であることに理由がある。
 SCH31925は5S異性体とSSSSR異性体だけを含んでいる。両者は、1つの不斉炭素(橋掛部の炭素以外の炭素)の配置が異なるだけである。その一つの炭素は、Enalapril分子に共通するRamipril分子の一部の中の炭素である。
Enalaprilは3つの不斉炭素がS配置(3S)である。メルクの報告書によれば3S異性体は、SSR異性体の700倍の効能を示すことが知られている。当業者であれば、SSSとSSRとの関係がSSSSSとSSSSRとの関係になる可能性があることを容易に予測する。
 さらに944特許はRamiprilは公知の分離方法(クロマト法や結晶法)によって分離できることを示している。SSSSSとSSSSRの分離が公知の分離方法では不可能だという証拠も無い。
 
 Aventisは予測できない効果を示すために実験成績書を提出した。その成績書にはSSSSSはRRSSSの18倍の効能を示すことが示されていた。
 RRSSSは2番目に優れた効能を示す物質である。このRRは橋掛部の炭素の配置である。しかし、先行発明であるSCH31925はRRSSSを含んでいない。
 Aventisは、SSSSS異性体と、他の異性体との比較をするのではなく、SCH31925との比較をしなければならなかった。
 5Sと、5Sおよび他の異性体の混合物を対比すれば、5Sの含有量に比例して効能が変わる可能性があるはずであり、Aventisはそれを否定するような予測できない効果を示すことができなかった。
 よって、722特許は無効であると判決した。

以上。

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