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November 24, 2008

Kyocera Wireless Corp. v. International Trade Commission 2007-1493 CAFC October 14, 2008/10/30

102条 Anticipation

Rader, Bryson and Linn (判決:Rader)

(概要)無線通信機器に使われるチップに関する特許権に係る製品の輸入を誘導しているとして、Broadcom社がQualcomm社などを、ITCに申し立て件について、ITCがなした“limited exclusion order”は関税法337条に照らして許されないとCAFCは判断した。ITCは要件を満たすならば“General exclusion order”を成すことができる。
 また、B社特許は、GSM規格の明細書によってanticipation(新規性が無い)ということはできない。GSM規格の明細書は異なる時に異なる立案者が作ったものであるから、102条における単一引用例とはならない。

以上。

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November 17, 2008

平成19年(行ケ)第10304号審決取消請求事件  ~記載不備~

平成19年(行ケ)第10304号審決取消請求事件
平成20年8月6日判決言渡

ザスキーペンズアイリサーチインスティテュートインコーポレイテッド v. 特許庁長官

(概要)原告が,特許出願の拒絶査定に対する不服審判請求を不成立とした審決の取消しを求める事案
 審決は記載要件を満たしていないというものである。
 本願の請求項1は、「局所適用において有効量のアンドロゲンまたはアンドロゲン類似体,および当該アンドロゲンまたはアンドロゲン類似体を患者の眼球表面または眼の直ぐ近傍に局所的に投与するための賦形剤を含む医薬的に許容できる物質を含む,当該患者の眼の乾性角結膜炎の症状を治療する治療組成物。」である。
 医薬についての用途発明においては,一般に,有効成分の物質名,化学構造だけからその有用性を予測することは困難であり,明細書に薬理データ又はそれと同視すべき程度の記載をしてその用途の有用性を裏付ける必要がある。
 ①本願にはテストステロンを全身投与した試験方法と試験結果が記載されており,有効であったことが記載されている。ところが、眼への局所投与を行った試験結果は一切記載されていなかった。シェーグレン症候群は,眼に症状が表れるが臓器非特異的な疾患,つまり全身性の自己免疫疾患である。したがって,シェーグレン症候群における乾性角結膜炎の症状の治療のためには,当業者であれば,一般的には,全身投与を考えるものであり,本件出願日前に,全身投与で治療効果が認められれば眼への局所投与でも治療効果があると推測できるとの技術常識は存在しなかった。
 眼への局所投与による,乾性角結膜炎の症状の治療の有用性を裏付ける記載がなされているとは到底認めることができない。
 ②本件出願日前には,眼への局所投与は知られておらず,当業者は,一般的には,全身投与を考えるものであるから,慣用的なプロトコルでアンドロゲンまたはアンドロゲン類似体の有効量を容易に決定できない。また,上記のとおり,眼への局所投与におけるアンドロゲンまたはアンドロゲン類似体の有効量がどのような量かということは当業者の技術常識ではない。
 「局所適用において有効量のアンドロゲンまたはアンドロゲン類似体」を,当業者が,本願明細書の記載と技術常識に基づいて容易に選定し,本願発明を容易に実施することはできない。
 知財高裁は、審決を支持した。 以上。

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November 10, 2008

Obviousness(MPEPの2141~2146)

35 U.S.C. 103. Conditions for patentability; non-obvious subject matter.
(a)A patent may not be obtained though the invention is not identically disclosed or described as set forth in section 102 of this title, if the differences between the subject matter sought to be patented and the prior art are such that the subject matter as a whole would have been obvious at the time the invention was made to a person having ordinary skill in the art to which said subject matter pertains. Patentability shall not be negatived by the manner in which the invention was made.
(b)(1)Notwithstanding subsection (a), and upon timely election by the applicant for patent to proceed under this subsection, a biotechnological process using or resulting in a composition of matter that is novel under section 102 and nonobvious under subsection (a) of this section shall be considered nonobvious if-
  (A)claims to the process and the composition of matter are contained in either the same application for patent or in separate
applications having the same effective filing date; and
  (B)the composition of matter, and the process at the time it was invented, were owned by the same person or subject to an obligation of assignment to the same person.
(2)A patent issued on a process under paragraph (1)-
  (A) shall also contain the claims to the composition of matter used in or made by that process, or
  (B)shall, if such composition of matter is claimed in another patent, be set to expire on the same date as such other patent, notwithstanding section 154.
(3)For purposes of paragraph (1), the term “biotechnological process” means-
  (A)a process of genetically altering or otherwise inducing a single- or multi-celled organism to-
   (i)express an exogenous nucleotide sequence,
   (ii)inhibit, eliminate, augment, or alter expression of an endogenous nucleotide sequence, or
   (iii)express a specific physiological characteristic not naturally associated with said organism;
  (B)cell fusion procedures yielding a cell line that expresses a specific protein, such as a monoclonal antibody; and
  (C)a method of using a product produced by a process defined by subparagraph (A) or (B), or a combination of subparagraphs (A) and (B).
(c)(1) Subject matter developed by another person, which qualifies as prior art only under one or more of subsections (e), (f), and (g) of section 102 of this title, shall not preclude patentability under this section where the subject matter and the claimed invention
were, at the time the claimed invention was made, owned by the same person or subject to an obligation of assignment to the same person.
(2)For purposes of this subsection, subject matter developed
by another person and a claimed invention shall be deemed to have been owned by the same person or subject to an obligation of assignment to the same person if —
  (A)the claimed invention was made by or on behalf of parties to a joint research agreement that was in effect on or before the date the claimed invention was made;
  (B)the claimed invention was made as a result of activities undertaken within the scope of the joint research agreement;
and
  (C)the application for patent for the claimed invention discloses or is amended to disclose the names of the parties to the joint research agreement.
(3)For purposes of paragraph (2), the term “joint research agreement” means a written contract, grant, or cooperative agreement entered into by two or more persons or entities for the performance of experimental, developmental, or research work in the field of the claimed invention.

2141 >Examination Guidelines for Determining Obviousness Under< 35 U.S.C. 103**
このガイドラインでは、103条のObviousnessの判断を適切になすために、KSR事件における最高裁判決の観点からObviousnessの理由付け(論拠)を提供する。
ただし、このガイドラインは法律的効果を持つものではない。

Ⅰ KSR判決とObviousnessの法理
最高裁のKSR判決は、従来からの概念であるGraham基準を再確認した。連邦裁がTSMテストを硬直した形式的な適用をしたという誤りを犯していたと最高裁は述べている。
具体的に、最高裁は連邦裁が次の4つの誤りを犯したと指摘している。
1)裁判所および審査官は特許権者が解決を試みた課題だけを見るべきであるということで、
2)課題の解決を試みる当業者は、同じ課題を解決するために書かれた従来技術だけによって導かれるとする仮定をしたことで、
3)構成の組み合わせにすることが自明であるということを証明するだけでは特許クレームを自明としないということで、
4)”後知恵hindsight”によって拒絶してしまうという裁判所および審査官の危険性を過度に強調したことで、
  結果的に通常の感覚に基づく事実認定を否定する剛直な予防ルールを適用することになった。

最高裁は従来技術の組み合わせに係る発明のObviousnessについて、Graham判決以降の3つの判決を挙げている。
1)United States v. Adams : 特許クレームが従来技術において既に知られた構造の一部を、他の技術分野で知られている構成で置き換えただけのものである場合には、その組み合わせで予測される結果を超える結果が無い。
2)Anderson's Black Rock, Inc. v. Pavement Salvage Co.: 二つの公知の構成を組み合わせたものは、それらを分離したものまたは並べたものを超えていな。
3)Sakraida v. AG Pro, Inc.: 従来構成を単に組み合わせただけで、それら構成それぞれが、単独でなされる作用機能と同じ作用機能をなすだけで、組み合わせたことにより予測される効果を超えていない。
これらはObviousnessである。

Ⅱ Graham判決の基本-事実審理
Graham判決において下記のようなObviousnessの事実審理の方式が示された。
  A) 先行技術の範囲と内容の決定
  B) クレームされた発明と先行技術との相違点の確定
  C) 当技術分野の通常知識レベルの決定
そして、これら事実審理に基づいてObviousnessを決定するべきとしている。

A 先行技術の範囲と内容の決定
  ①審査官は出願明細書から発明者が何を発明したかを理解する。そして、出願明細書の記載から、最も広い道理に適った解釈をしてクレームの範囲を決定する。  ⇒クレーム解釈の手法
  ②先行技術の調査
   何を調べるか; クレームから予測される物(物質、機械)が包含されるものを調べる
   どこを調べるか; 先行技術は出願発明の技術領域とそれに関連する技術領域を調べる。連邦裁の誤り1)2)に陥らないこと。

B クレームされた発明と先行技術との相違点の確定
  発明と先行技術とを全体的に(as a whole)捉えて考慮する。

C 当技術分野の通常知識レベルの決定
   当技術分野の通常知識レベルを有する者として、仮想的な当業者を設定する。
その設定において考慮される因子は、下記のようなものである。
  (1) “type of problems encountered in the art;”  直面した課題の種類
  (2) “prior art solutions to those problems;”  従来技術における問題解決策
  (3) “rapidity with which innovations are made;”  革新の速さ
  (4) “sophistication of the technology; and”  技術の高度(精巧)さ
  (5) “educational level of active workers in the field. 直接に関る人々の教育水準
さらに、審査官の個人的な知識を加味することができる。

Ⅲ 103による拒絶をサポートする理由付け
先行技術は文献だけに限らない、当業者の知識である。
先行技術文献においてクレームのすべての構成を教示または示唆している必要はないが、クレーム発明と先行技術との相違が自明であるとの理由を審査官は説明しなければならない。単に相違があるというだけで非自明となるわけではない。
Obviousnessの決定はすべての事実を考慮して行う。TSMによる理由付けで拒絶してもよいが硬直した適用には注意すべきである。
理由付けの例として以下のものを挙げている。
(A)公知の方法に従って先行技術を組み合わせ予測された結果が得られた。
(B)ある公知の技術を他の公知技術に単に置換え予測された結果が得られた。
(C)類似装置、方法または物質の改良のために使われる公知の技法を同じように使用。
(D)公知の装置、方法または物質に公知技術を改善を期待して適用し予測された結果が得られた。
(E)「Obvious to try」 有限数の予測可能な特定解から選択し、成功にほどほどの期待がある。
(F)ある目的を目指した分野で知られた研究が、もし、変形が当業者においてありふれていたら、設計の動機または他の市場力の基に、同じ分野または異なる分野で使用するための変形を促すかもしれない。
(G)先行技術文献を修正または先行技術文献の教えを組み合わせることを、先行技術において教示、示唆、または動機付けがあり、クレームされた発明に到達する。

Ⅳ 出願人の応答
審査官がGraham事実審理を行い、自明であるとの認定に至ったときには、
(A)認定に誤りがあること、および(B)クレーム発明が非自明であるとの他の証拠を示す、責任は出願人に移る。
出願人の応答は、理由を付けなければならない。prima facie自明は成り立たない若しくは書証に基づいていないなどを単に主張するだけでは、実質的な応答(反証rebutment、否認/抗弁traverse)にならない。審査官は同じ拒絶を繰り返すだけである。

Ⅴ 出願人の反論証拠の考慮
反証が提出されたら、それを加味して、審査官は、総合的に再審理する。反証には、商業的成功、長期未解決課題、非予測的結果などの二次的考慮の資料を含む。
反論証拠の例として以下のものが挙げられる。
(A)当業者は公知の方法ではクレームされた構成の組み合わせにすることができなかった(技術的困難など)。
(B)構成が組み合わされたものは、それら構成単独でなす作用機能を単になすものでない。
(C)クレームされた組み合わせによる結果が予測できないものであった。

2141.01 Scope and Content of the Prior Art
Ⅰ 102条の先行技術は103条の先行技術になる

Ⅱ 先行技術の実質的内容
   動作不能な装置の利用可能性、先行技術が実施可能である程度、具体例ではなくそれより広い範囲の開示、自白などが考慮される。

Ⅲ 後知恵を防ぐために発明時基準で先行技術の内容を確定する。

Ⅳ 103(C)適用の条件
  先行技術が102(e)、(f)、(g)の場合には、発明した時に、クレーム発明が、同一者に所有されていたか、同一者に譲渡する義務があったことを証明することができる。

2141.01(a) Analogous and Nonanalogous Art
Ⅰ 103条の文献は、類似先行技術文献でなければならない。異なる技術分野のものであっても類似技術であれば103の文献として適正である。

Ⅱ 構造や機能が同様のものと、相違するものとに文献を分類する。

Ⅲ 化学分野での類似性
例1:発明:プロピオン酸をverxiteに吸収させたものを含む動物性食品の保存に適した組成物
    先行:担体に生物学的活性物質を吸収させたものが開示された文献
例2:発明:PTFEのチューブに炭化水素燃料を流すことで発生する静電気を防ぎ、燃料の漏れも防ぐ
    先行:ゴムホース 燃料を流すことによって発生する静電気防止が課題
例3:発明:染色浸透標記の改良および固定化が課題
    先行:カラー画像を得るために染料と現像物質を使用することを教示

Ⅳ 機械分野での類似性
例1:発明:特殊な毛の配置をしたヘアブラシ
    先行:歯ブラシ
例2:発明:交換バルブの取り外しが容易な複動高圧ガス変換圧縮器
    先行:複動ピストンポンプ、複動ピストン圧縮器
例3:発明:計器用マーカーペン本体 ペンアーム保持手段がヒンジ部と一体成形されている。
    先行:ヒンジ、ファスナー
例4:発明:ブレーキ部材
    先行:クラッチ

Ⅴ 電気分野での類似性
例1:発明:心臓ペースメーカー 高周波パルスによる機能不良(暴走)を防ぐ
    先行:高出力高周波装置における回路 発振器からのパルスによる暴走を防ぐ

Ⅵ デザイン分野での類似性の例(省略)

2141.02 Differences Between Prior Art and Claimed Invention
Ⅰ クレーム発明全体で考慮する
  本発明と先行技術との相違を決定するにあたり、103条は相違点が自明であったかどうかではなく、発明全体として自明であるか否かを考慮する。

Ⅱ 趣旨または目的によって発明を分説することは、全体考慮の要件を無視することになる。

Ⅲ 問題の根源/理由の発見は全体考慮の一部
  問題の根源(source)の発見は非自明の根拠となることがある。
  問題の理由(cause)の発見は必ずしも非自明の根拠とならない。

Ⅳ 問題の根源の発見を主張する出願人は具体的な証拠を提示しなければならない。
   実施例&比較例、実験証明書

Ⅴ 見出した本来的特性は全体考慮の一部
   審査官は先ず総合的に発明の範囲に線引きをする。この線引きにおいては、クレームに記載された文言だけでなく、明細書に記載された特性または本来的な特性に注意を向ける。
  たとえ、物の本来的特性が後に明らかになったとしても、発明時に知られていなかったことに基いて、自明と断定することはできない。
 obviousness based on inherentは発明時が基準。
 Anticipation base on inherentは後に明らかになったものでも適用可。

Ⅵ 先行技術は、クレーム発明から離れる(Teach away)開示を含むそのままで総合考慮しなければならない。 Teach awayの部分を無視して他の部分だけから自明とすることはできない。

2141.03 Level of Ordinary Skill in the Art
Ⅰ 考慮される因子は、下記のようなものである。
  (1) “type of problems encountered in the art;”  直面した課題の種類
  (2) “prior art solutions to those problems;”  従来技術における問題解決策
  (3) “rapidity with which innovations are made;”  革新の速さ
  (4) “sophistication of the technology; and”  技術の高度(精巧)さ
  (5) “educational level of active workers in the field. 直接に関る人々の教育水準
さらに、審査官の個人的な知識を加味することができる。

Ⅱ 特定のレベルを明示する必要はない

Ⅲ 確定した基準は維持しなければならない。

2142 Legal Concept of Prima Facie Obviousness
審査官が先ずObviousnessついての立証責任を負うが、審査官がPrima Facie Obviousnessによる拒絶をした場合には、立証責任が移動し、出願人は非自明であることを主張立証しなければならなくなる。このように立証責任を分担することで、審査資料を収集し、事実関係を明らかにして、それら資料全体を検討して結論を導くようになっている。

2143 >Examples of< Basic Requirements of a Prima Facie Case of Obviousness
Obviousnessを支持することができる理由付け
(A)公知の方法に従って先行技術を組み合わせ予測された結果が得られた。
例1: 本発明:アスファルト舗装装置 側面にバーナー設置。連続舗装を行うため
 先行文献:アスファルト舗装装置 継をするためにアスファルトを柔らかくするためのバーナーが設置。
例2: 

(B)ある公知の技術を他の公知技術に単に置換え予測された結果が得られた。
例1: 本発明:コーヒー豆の脱カフェイン方法 油にカフェインを吸収させ、蒸留法によって油からカフェインを除去
   背景技術:油にカフェインを吸収させ、水抽出法によって油からカフェインを除去
   先行技術:コーヒー豆を油に入れ、そのまま蒸留して脱カフェインする方法
例2: 
例3:
例4:

(C)類似装置、方法または物質の改良のために使われる公知の技法を同じように使用。
例1: 
例2: 本発明:基礎に打ち込む螺旋アンカーと、アンカー上に荷重を伝えるための金属ブラケットとからなるシステム
  先行技術:螺旋アンカー
  先行技術:アンカーに基礎の荷重を伝えるためのコンクリート製迫腰
  先行技術:基礎に埋め込むためのプッシュ橋脚 橋脚には金属ブラケットを用いることを提示、金属ブラッケトでプッシュ橋脚に荷重を伝える。
(D)公知の装置、方法または物質に公知技術を改善を期待して適用し予測された結果が得られた。
例1: 
例2:
例3

(E)「Obvious to try」 有限数の予測可能な特定解から選択し、成功にほどほどの期待がある。
例1:
例2: 本発明:医薬オキシブチニンの徐放性を24時間を超える特定の徐放速度で規定したもの
   従来技術1、水溶性医薬の徐放性製剤 水溶性医薬としてオキシブチニンも含まれることを開示
   従来技術2、オキシブチニンの徐放製剤、本発明とは異なる徐放速度
   従来技術3、24時間を超える医薬の放出(delivery)のための方法 医薬にはオキシブチニンが含まれることを開示、ただ、オキシブチニンに適用したことは非開示。
例3:

(F)ある目的を目指した分野で知られた研究が、もし、変形が当業者においてありふれていたら、設計の動機または他の市場力の基に、同じ分野または異なる分野で使用するための変形を促すかもし れない。
例1:
例2:
例3:

(G)先行技術文献を修正または先行技術文献の教えを組み合わせることを、先行技術において教示、示唆、または動機付けがあり、クレームされた発明に到達する。

2143.01 Suggestion or Motivation to Modify the References
Ⅰ. クレーム発明の望ましい状況を暗示〔提案〕
 
Ⅱ. 各先行技術の提案が矛盾する場合
     発明との関係の近さ、強さを考慮

Ⅲ. 先行技術の組合せまたは修正できるというだけの場合
Ⅳ. 当業者の技術の将来性の内にあるというだけの場合

 組合せや修正には論理的理由付けが必要。

Ⅴ. 提案された修正が、意図した目的に対して不十分である場合
 本発明:フィルターの底端に血液の入口と出口があり、フィルターの頂部にガスベントがある血液フィルター装置
 先行技術:汚れや水をガソリンから取り除くための液体ストレーナー;入口と出口が装置頂部にあり、汚れ等を抜き出すための閉止弁が底にある。分離は重力によって行われる.先行技術のものを逆さまにすると本発明と同じ構成になる。

Ⅵ. 提案された修正は、先行技術の操作原理を変えてしまう場合。
 本発明:オイルシール; 弾性シール部材に挿入された弾性バネ指が偏って外側に穴開き部が有る。
 先行技術:オイルシール; 筒状メタルケースで補強された穴開き部が有る。

2143.02 Reasonable Expectation of Success Is Required
Ⅰ 理に適った予測ができる場合は自明
Ⅱ 出願人は予測が理に適わないことを立証できる。
Ⅲ 予測可能性は発明時を基準にする。

2143.03 All Claim Limitations Must Be **>Considered<
 クレームの用語はすべて考慮対象とする。
Ⅰ 不明瞭な用語も考慮対象にする。
  2つ以上の意味が導き出せる用語について、そのうちの一つの意味で用語解釈して先行文献との関係で特許性が無いとすることができる。
Ⅱ 明細書にサポートの無い用語も考慮対象にする。
   除外クレーム

2144** Supporting a Rejection Under 35 U.S.C. 103

 Ⅰ 科学法則などで補足できる。
 Ⅱ 明示的な理由が文献に記載されている場合は
 Ⅲ 類似事件にだけ判例(LegalPrecedent)の適用可
 Ⅳ 出願人の考えた論理付けと異なる論理付け可

2144.01 Implicit Disclosure (間接的開示)
 
2144.02 Reliance on Scientific Theory
 科学原理に依拠
2144.03 Reliance on Common Knowledge in the Art or “Well Known” Prior Art
 A 書証によらずに拒絶理由通知できる場合
    瞬時に疑いない慣用技術、周知技術
 B 書証によらない場合は、明白に誤りない理由を付さなければならない。
 C 出願人が反証した場合、次の通知において書証を提示しなければならない。
 D NewIssueまたはNewGroundRejectionに成らない限り次の通知は「最後(final)」となる。

2144.04 Legal Precedent as Source of Supporting Rationale
 Ⅰ 感覚的な(美的)設計変更
 Ⅱ 工程または要素及び機能の除去
   A 要素の機能が望まれていない場合にその要素またはその機能を省略すること
   B 要素の機能を維持して要素を省略すること
 Ⅲ 手動操作を自動化
 Ⅳ 大きさ、形状または成分の添加順序の変更
   A 大きさ又は比率の変更
   B 形状の変更
   C 成分の添加順序の変更
              new or unexpected result
 Ⅴ 携帯可能化、集合可能化、分離可能化、調整可能化、連続化
   A 携帯可能化
   B 集合可能化
   C 分離可能化
   D 調整可能化
   E 連続化
              new or unexpected result
 Ⅵ 部品の 反転、重複、再配列
   A 部品の反転
   B 部品の重複
   C 部品の再配列
              new or unexpected result
 Ⅶ 従来品(化学物質等)の高純度化
  考慮因子:
    化学物質の用途
    化学物質の形態または構造
  例:本発明; 化合物Aの結晶
    先行技術; 化合物Aの粘性液 結晶化については非開示
  例:本発明; 分子量12000超の蛋白 同質になるまで精製したもの
    先行技術;望ましい状況として精製することが記載されていた。同様の精製方法が開示

2144.05 Obviousness of Ranges
  Ⅰ 数値範囲重複
  例: 本発明; 5%超(more than 5%)の一酸化炭素濃度
    先行技術; 約1~5%の一酸化炭素濃度
  例: 本発明; 保護フィルムの厚さ 50~100Å
    先行技術; 好適な保護フィルムの厚さ 約10nm以上

  例: 本発明; 合金(0.8%ニッケル、0.3%モリブデン、~0.1%鉄、残りチタン)
    先行技術; 合金(0.75%ニッケル、0.25%モリブデン、残りチタン)
          合金(0.94%ニッケル、0.31%モリブデン、残りチタン)

  例: 本発明; 3穴の板
    先行技術; 1穴の板
          2穴の板
          4穴の板

  Ⅱ 数値範囲最適化
    A 先行技術条件の範囲内または繰り返し実験を通しての最適化
   境界値が臨界性(critical)あることの立証
    B 結果有効価値(Result-Effective Variable)だけを最適化
   例: 本発明;  浄化槽  槽容量/敷設面積=0.12gal./sq.
     先行技術;  浄化槽  槽容量/敷設面積が処理量に影響することに気づいていなかった。

  Ⅲ Prima Facie Obviousnessへの反論
         criticality
         new or unexpected result

2144.06 Art Recognized Equivalence for the Same Purpose
  Ⅰ 均等物との組合せ
   例: 同じ目的を成すことが分かっている均等物を第三成分として追加
  Ⅱ 均等物との置き換え
   例: 本発明; 写真現像剤 セレニウム
     先行技術; 写真現像剤 フタロシアニン
           電子写真現像において同じ目的でフタロシアニンとセレニウムとを使用

2144.07 Art Recognized Suitability for an Intended Purpose
   最適材料の選択
    求められる目的に合う材料を公知物質の中から選択することはジグソーパズルの最後のピースを嵌めるために最後のピースを探すことよりも独創的でない

2144.08 Obviousness of Species When Prior Art Teaches Genus
   Ⅰ 単一引例に基ずく、化合物の種(Species)についての審査は
   Ⅱ 発明時基準
    A Prima Facie Obviousness
     (A)先行技術の範囲内容を確定する。
  (B)争点となるクレーム発明と先行技術との相違点を確かめる。
    (C)当業者の技術レベルを確定する。
  (D)二次的考慮事項を評価する。
    Prima Facieでは立証責任が出願人に移る。
  1. 先行技術の範囲内容を確定する。
         以下の点を先行技術の中から抽出する。
  (a)属(genus)の構造、明示された種(species)または副属(subgenus)の構造
  (b)開示された属の物理的又は化学的特性および用途、
   属の有用性について提案、
   属が取り組むと主張する課題
  (c)技術の予測性
  (d)族に属する種の数、変形可能な態様

   2. 争点となるクレーム発明と先行技術との相違点を確かめる。
     3. 当業者の技術レベルを確定する。
   4. 当業者が動機付けられるか、選択するかを確定する。
  (a)先行技術の属の大きさを考慮
   属に属する種の具体的開示の数
        (b)明示的教示を考慮
   選択理由の開示
  (c)構造的共通点の教示を考慮
   物理的または化学的特性の共通点
  (d)類似特性及び用途の教示を考慮
  (e)技術の予測性の考慮
  (f)種の選択における他の教示の考慮
  5. 最終判断
   全体を考慮

2144.09 Close Structural Similarity Between Chemical Compounds (Homologs, Analogues, Isomers)
 相同物(同族体)、類似物(同類物)、異性体
Ⅰ 構造に共通点のある化合物は共通の特性を示すであろうとの予測性による拒絶
Ⅱ 相同物または異性体は他の関連事項を考慮して自明であるとの決定をする。
Ⅲ 真の相同または異性体の関係が存在する必要はない。 構造の共通性
  Ⅳ クレーム化合物の製法を先行技術が提示しているか否かは、自明性判断に影響する。
       クレーム化合物の製法が示唆されていない場合には  ??。
       クレームされた新規化合物に対して、類似化合物の製法が先行技術に記載されている場合には、??
Ⅴ 構造の共通性から特性の共通性が予測できることを基にした拒絶は、共通特性の予測が理に適っていないことを示せば克服できる。
Ⅵ 先行文献開示の化合物に具体的な用途がない場合または反応中間体としての用途しか開示していない場合には、他の理由が無い限り、クレームされた類似構造化合物に対してPrima Facie Obviousはできない。
Ⅶ より優れた又は非予測的結果を示す証拠による反論

2145 Consideration of Applicant's Rebuttal Arguments
  Ⅰ 証拠が必要な場合に、代理人の主張は??
  Ⅱ 先行技術中の追加的優位性または潜在的特性を単に認めることは??
  Ⅲ 先行技術開示のものが物理的に組み合わせられないという主張は??
  Ⅳ 先行技術を個別に反論??
  Ⅴ 組み合わせる先行技術の数に関する主張  ??
  Ⅵ クレームにない要素を主張  ??
  Ⅶ 実用上の実行不可能性を主張  ??
  Ⅷ 先行文献の開示時期に関する主張  ??
  Ⅸ 先行文献の非類似性に関する主張 ??
  Ⅹ 先行技術の組合せの論理付けの不適切さに関する主張
A 後知恵
B Obvious to try
C 組合せの動機付けが無い
D Teach away
  1. 例 本発明: エポキシ樹脂からなる回路基板
  先行文献: ポリエステルイミド樹脂からなる回路基板、
  エポキシ樹脂からなる回路基板は安定性と柔軟性を持つが、ポリエステルイミド樹脂からなる回路基板に比べると劣るとの記載。?
  2. 文献が組み合わせることに反対の教示をしているときは、
  3. 反対向きの知恵
  本発明 127℃でジフェニルスルホンをスルホン化する方法
        先行技術 低温で最適な反応が可能 高温では収率低下する。 ??

2146 35 U.S.C. 103(c)
  2004年12月10日以降に容認された全特許
  1999年11月29日以降に提出された出願
  2004年12月10日以降に係属中の出願
  

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Anticipation(MPEP2131)&Inherent(MPEP2112)

MPEPでは、AnticipationとObviousnessはどのように扱われているのか。

InherentはMPEPの2112に、その基準が記載されている。
Anticipationは MPEPの2131に、その基準が記載されている。
Obviousnessは MPEPの2141に、その基準が記載されている。

そこで、それらを順次紹介する。

Anticipation(MPEP2131)

35 U.S.C. 102. Conditions for patentability; novelty and loss of right to patent
A person shall be entitled to a patent unless
(a)the invention was known or used by others in this country,
or patented or described in a printed publication in this or a foreign country, before the invention thereof by the applicant for a patent, or
(b)the invention was patented or described in a printed publication
in this or a foreign country or in public use or on sale in this country, more than one year prior to the date of application for patent in the United States, or
(c)he has abandoned the invention, or
(d)the invention was first patented or caused to be patented, or was the subject of an inventor’s certificate, by the applicant or his legal representatives or assigns in a foreign country prior to the date of the application for patent in this country on an application for patent or inventor's certificate filed more than twelve months before the filing of the application in the United States, or **>
(e)the invention was described in — (1) an application for patent, published under section 122(b), by another filed in the United States before the invention by the applicant for patent or (2) a patent granted on an application for patent by another filed in the United States before the invention by the applicant for patent, except that an international application filed under the treaty defined in section 351(a) shall have the effects for the purposes of this subsection of an application filed in the United States only if the international application designated the United States and was published under Article 21(2) of such treaty in the English language;or<
(f)he did not himself invent the subject matter sought to be patented, or
(g)(1)during the course of an interference conducted under section 135 or section 291, another inventor involved therein establishes, to the extent permitted in section 104, that before such person’s invention thereof the invention was made by such other inventor and not abandoned, suppressed, or concealed, or (2) before such person’s invention thereof, the invention was made in this country by another inventor who had not abandoned, suppressed, or concealed it. In determining priority of invention under this subsection, there shall be considered not only the respective dates of conception and reduction to practice of the invention, but also the reasonable diligence of one who was first to conceive and last to reduce to practice, from a time prior to conception
by the other.

2131 Anticipation (便宜上、「新規性が無い」と表現する。)— Application of 35 U.S.C. 102(a), (b), and (e)
新規性がないとするためには、単一の先行技術文献に特許発明の構成がすべて明示的または実質的に記載されていなければならない。
 Anticipation≠Novelty

2131.01 Multiple Reference 35 U.S.C. 102 Rejections
下記の場合には複数の引用文献を挙げることができる。
(A)クレームされた組成物または機械と同じようなものが一の文献に記載されているときに、その一の文献に記載のことが、使用可能な開示であることを示すための別の文献
(B)一の文献で使用されている用語またはフレーズの意味を説明する(拡張するためではなく)ために使用する文献
または、
(C)一の文献に、あるものが本来持っている特性について記載がないときに、その欠如を埋めるため(該特性を持っていることの証明のため)に提出する文献。 なお、Inherent Anticipationは、本来的特性が発明時に知られていなくても、適用される。  Inherency⇒2112

2131.02 Genus-Species Situations
もし先行文献にクレーム記載の属に含まれる種が記載されていたら、属のクレームは許されない。
属の開示があっても該属に含まれる種のクレームが必ずしも許されないということではない。
種の名が明確に指定されていたときは、他の種の名がたくさん示されていても、新規性に関係ない。
名前の記載が無いある化合物(種)を、一般化学式から瞬時に連想できる(“AT ONCE ENVISAGED”)ときは、該種は該化学一般式によって新規性がない。(一般化学式から非常に多数の化合物が連想される場合は、ある種について新規性がないとは言い切れない。)

“clearly envisaging”とは、
例:当業者が一般化学式に含まれる化合物の構造式を描けまたは化合物名を書けなければならない。(一般化学式から瞬時に連想できる前に、)
例:先行文献に一般化学式のX,Y,Z,P及びR'がHまたはアルキルラジカル、RがOH基を有する側鎖であると開示されていた。先行文献は広漠とした無限数に近い化合物を含んでおり、7-メチル-9-[d,1'-リビチル]-イソアロザジンはAnticipationではない。
先行文献にさらにX,P及びR'がH、Y及びZがH又はメチル、Rが8つの特定イソアロザジンが好ましいと記載されている。
この限定は20個の化合物になり、各化合物の構造が描けまたは名を書けるに十分。
例:先行文献の塩化又は臭化アルカリ溶液は、次亜塩素酸アルカリ金属塩に対して      。
例:濃度98%硫酸を使ってアラミド繊維を製造する発明は、濃度98%と記載の無かった硫酸を使ってアラミド繊維を製造する先行文献によって     。(但し、    )

2131.03 Anticipation of Ranges
Ⅰ 先行文献の一実施例がクレームされた数値範囲内の数値を持つ場合はAnticipationである。
例:クレーム合金 Ti、Ni0.6-0.9%、Mo0.2-0.4%
   先行合金 Ti、Ni0.75%、Mo0.25%          。

Ⅱ 先行文献記載の数値範囲がクレームされた数値範囲を包含または重複している場合に、もし先行文献において十分な具体性“SUFFICIENT SPECIFICITY”を持ってそれを開示しているときはAnticipationである。この場合102/103をセットで拒絶を通知する。“sufficient specificity” は “clearly envisaging”に類似する概念である。
クレームされた数値範囲が先行技術に開示されている数値範囲と重複または包含されているが、クレームの数値範囲に包含される具体例の記載が先行技術にない場合、ケースバイケースで判断される。
例:先行文献 温度100-500℃、好ましくは150-350℃
   クレーム発明 温度330-450℃

Ⅲ 先行文献記載の数値範囲はクレームされた数値範囲に非常に接近しているが重複してない場合、Anticipationではない。

2131.04 Secondary Considerations
非予測的効果や商業的成功は102のAnticipationと関係がない。

2131.05 Nonanalogous or Disparaging Prior Art
先行技術が非類似の技術である、先行技術は本願発明とは異なる方向(teach away)に教示している、または本願発明で解決される問題を解決することに先行技術が気づいていないなどの主張はAnticipationに関係しない。
例:先行文献が、発明をけなしているdispraise場合、該発明は
例:先行文献に任意成分として記載されている場合、該成分を含む組成物は
例:通気は意味が無いと記載している先行文献に対して、十分な通気を要件とするクレーム発明は

(参考)
2132 35 U.S.C. 102(a)
2132.01 Publications as 35 U.S.C. 102(a) Prior Art
2133 35 U.S.C. 102(b)
2133.01 Rejections of Continuation-In-Part (CIP) Applications
2133.02 Rejections Based on Publications and Patents
2133.03 Rejections Based on “Public Use” or “On Sale”
2133.03(a) “Public Use”
2133.03(b) “On Sale”
2133.03(c) The “Invention”
2133.03(d) “In This Country”
2133.03(e) Permitted Activity; Experimental Use
  2133.03(e)(1) Commercial Exploitation
  2133.03(e)(2) Intent
  2133.03(e)(3) “Completeness” of the Invention
  2133.03(e)(4) Factors Indicative of an Experimental Purpose
  2133.03(e)(5) Experimentation and Degree of Supervision and Control
  2133.03(e)(6) Permitted Experimental Activity and Testing
  2133.03(e)(7) Activity of an Independent Third Party Inventor
2134 35 U.S.C. 102(c)
2135 35 U.S.C. 102(d)
2135.01 The Four Requirements of 35 U.S.C. 102(d)
2136 35 U.S.C. 102(e)
2136.01 Status of U.S. Patent as a Reference Before and After Issuance
2136.02 Content of the Prior Art Available Against the Claims
2136.03 Critical Reference Date
2136.04 Different Inventive Entity; Meaning of “By Another”
2136.05 Overcoming a Rejection Under 35 U.S.C. 102(e)
2137 35 U.S.C. 102(f)
2137.01 Inventorship
2137.02 Applicability of 35 U.S.C. 103(c)
2138 35 U.S.C. 102(g)
2138.01 Interference Practice
2138.02 “The Invention Was Made in This Country”
2138.03 “By Another Who Has Not Abandoned, Suppressed, or Concealed It”
2138.04 “Conception”
2138.05 “Reduction to Practice” 2138.06“Reasonable Diligence”

Inherency:**********************************
2112 Requirements of Rejection Based on Inherency; Burden of Proof
明示(express)、暗示(implicit)および本来生得的(inherent)な開示は102および103の先行技術になる。

Ⅰ 従来品について新しい特性、用途、機能を発見しても特許にならない。

Ⅱ 本来的特性等は発明時に気づいていたものである必要はない。
  発明後に見つかった特性であっても本来的特性等であることに変わりない。

Ⅲ 先行文献において本来的特性について言及がなくとも、該先行文献記載の技術と同一の発明に対しては102および103による拒絶をすることができる。

Ⅳ 審査官は本来的開示であることの論理または証拠を示さなければならない。
  蓋然性または可能性ではInherencyには成らない。
  例えば、ある製品を最適化すればその特性になるというのはInherentではない。
  クレームされた特性限定された組成物と、同じ組成の組成物が先行文献に開示されていた場合には、先行文献の組成物のInherentに基づく拒絶を受ける可能性がある。

Ⅴ 先行文献に開示された製品が実質的に同じであることを拒絶の基礎となし、そして審査官が本来的開示の疑いありとの証拠または理由を示した場合には、非自明な相違点があること(先行文献の製品がクレームした特性を持っていないことの証拠または理由)を示す責任が出願人に移る。
例えば、合金は組成が同じでも特性が異なることがある。この場合は、出願人は立証要。
製法規定の製品(Product by Process)の特許について、審査官が先行文献記載の製品と同じとなる疑いありの拒絶をした場合には、出願人に相違点があることを示す責任が移る。
 立証責任の負担はPrima Facie Obviousnessの拒絶も同様。

2112.01 Composition, Product, and Apparatus Claims
Ⅰ Product, and Apparatus Claims
  先行文献に開示された構造または組成が、特性や機能で限定されたクレーム発明の構造または組成と実質的に同じである場合は、Inherentであると推定する。
  同じ製造法で得られたものも、Inherentであると推定する。 →Prima Facie Case

Ⅱ Composition Claims
  化学組成物が物理的に同じである場合は同じ特性を持っているに違いないので、Inherent。

Ⅲ Product Claims
印刷物に開示された製品の機能がクレーム製品に関係のないものであっても、先行製品とクレーム製品とを区別することはできない。
例:クレーム発明のキットが説明書と緩衝材を必要とするものであるとき、先行文献にキットが説明書と緩衝材を含むことが記載されていれば、説明書の内容がクレーム発明のものと異なっていてもInherentである.

2112.02 Process Claims
Ⅰ Process claims
先行技術に装置があった場合に、その装置を通常の操作で実行されたときの製法をクレームしたものはAnticiationである。
明細書に記載されたクレームされた製法を実施するための装置が、先行技術の装置と同じである場合には、同じ製法が行われInherencyであると推定する。
例:急速に冷却する工程を含む製法全体は、先行文献に記載があった。クレームには冷却工程によってできた物の特性(X線回折)が示されていた。しかし、権利者は先行文献の冷却工程でできた物のX線回折が相違することを示すことができなかった。この冷却工程は通常の操作によるものであるとしてInherentであるとされた。

Ⅱ Process of Use Claims
古い装置または組成物を、新しいまたは非自明な方法で使用するのは、特許性があるかもしれない。
装置または組成物に知られていなかった特性に基づく使用方法は特許可能である。ただし、知られていた使用方法で新たな特性が分かったという場合は特許可能とはならない。

2113 Product-by-Process
製法の各工程は、先行物質との区別をするのに意味を持たない。出来上がった物質の構造の相違が重要。

2114 Apparatus and Article Claims — Functional Language
装置発明は、構造によって先行装置と区別する。
装置の操作方法の相違は、先行装置との区別をするのに意味を持たない。
構造が異なっていれば、たとえ、先行装置が特許装置と全く同じ作用をするものであっても、Anticiationにはならない。

2115 Material or Article Worked Upon by Apparatus
装置発明において、その装置に用いるまたはその装置で得られる物質の限定は、先行装置との区別をするのに意味を持たない。

2116 Material Manipulated in Process
製法発明の特許性判断においては、製法の実行に関る物質に重きをおく。
2116.01Novel, Unobvious Starting Material or End Product
従来の製法において、新しいまたは非自明な出発物質を使用または新しいまたは非自明な生成物質を得る製造方法についてクレームしている場合。
クレームを総合的に考慮して判断(fact-dependent Analysis)

(参考)
2121Prior Art; General Level of Operability Required to Make a Prima Facie Case
2121.01Use of Prior Art in Rejections Where Operability Is in Question
2121.02Compounds and Compositions — What Constitutes Enabling Prior Art
 Ⅰ 化合物の製法が発明日前に発見されていなかった場合には、化合物名が記載されていたとしても先行開示とはならない。operabilityであることが推認できる場合は、
 Ⅱ 化合物の製造の試みに成功していなかった場合には
   製造を試みなかったという場合は

2121.03Plant Genetics — What Constitutes Enabling Prior Art
2121.04Apparatus and Articles — What Constitutes Enabling Prior Art
2122Discussion of Utility in the Prior Art
2123Rejection Over Prior Art's Broad Disclosure Instead of Preferred Embodiments
2124Exception to the Rule That the Critical Reference Date Must Precede the Filing Date
2125Drawings as Prior Art
 比率
2126Availability of a Document as a “Patent” for Purposes of Rejection Under 35 U.S.C. 102(a), (b), and (d)
2126.01Date of Availability of a Patent As a Reference
2126.02Scope of Reference's Disclosure Which Can Be Used to Reject Claims When the Reference Is a “Patent” but Not a “Publication”
2127Domestic and Foreign Patent Applications as Prior Art
2128“Printed Publications” as Prior Art
2128.01Level of Public Accessibility Required
2128.02Date Publication Is Available as a Reference
2129Admissions as Prior Art

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Cohesive Technologies, Inc. v. Waters Corp. CAFC 2008-1029 October 7, 2008

Cohesive Technologies, Inc. v. Waters Corp. CAFC 2008-1029 October 7, 2008

Mayer, Linn, and Prost、判決Linn

(概要)C社がW社を液体クロマトグラフィー装置に関するUSP5772874およびUSP5919368の侵害で地裁に提訴した。先ず、C社はW社の30μmのクロマトカラムは874特許を侵害していると主張した(第一事件)。次にC社はW社の30μmのクロマトカラムは368特許を侵害していると主張した(第二事件)。さらに、C社はW社の25μmのクロマトカラムは874特許および368特許を侵害していると主張した(第三事件)。
第一事件について、陪審は、874特許は無効でなく30μmのクロマトカラムは874特許を侵害しているとの評決をした。次いで、地裁は第一事件における損害賠償、故意侵害、不公平行為に関するベンチトライアル(公判)とヒアリング(審尋)と、第二事件および第三事件における仮差止、略式判決の申立とを併合した。
第一事件についてはC社の主張を認め、第二事件についてはC社の求めた権利有効および権利侵害の略式判決の申立を認め、損害賠償も認めた。しかし、第三事件について、W社の求めた25μmのクロマトカラムはいずれの特許権も侵害してないとのW社の略式判決の申立を認めた。両当事者は控訴した。CAFCでは、C社特許について、自明(Obviousness)でないときに、先行技術により予期可能(Anticipation)であるとできるかどうかが一つの争点となり、意見が分かれた。多数意見は、10年掛かった事件で地裁が、Non-Obviousnessの評決によってAnticipationが排除されるとすることは必ずしも正しくないと、結論した、Anticipationに関する判決例を挙げ、商業的成功などの二次的考慮の観点で自明Obviousでないが一世紀前の錬金術の教科書(合金の記述はないが、実際に行えばクレームされた合金が正確に得られる製法が記載されている。)によって公知Anticipationである合金の例を挙げた。少数意見MayerはクレームがObviousnessで無いならば、Anticipationとはできないと反対意見を述べた。

(背景)
368特許は874特許の分割出願によるものである。
874特許のクレーム1は、
Chromatography apparatus comprising, in combination, a chromatographic body formed as a substantially uniformly distributed multiplicity of rigid, solid, porous particles with chromatographically active surfaces, said particles having average diameters of greater than about 30 μm, the interstitial volume between said particles being not less than about 45% of the total volume of said column; and means for loading said surfaces with at least one solute that is reactive with said surfaces, by flowing a liquid mixture containing said solute through said body at a velocity sufficient to induce flow of said mixture within at least a substantial portion of said interstitial volume at a reduced velocity greater than about 5,000. である。
両特許のクレームに共通する事項は、粒子particlesが、"rigid"で且つ約30μmより大きい粒径を持つことである。
2001年に地裁は第一事件について16日間の陪審公判を開いた。そのときに、W社は874特許は7つの引例それぞれから予見可能(Anticipation)であると主張した。また874特許はこれら引例から自明であるとも主張した。ところが地裁は、W社はObviousnessについて主張しており、Anticipationは、Obviousnessの一部であると考えて、Anticipationの争点を陪審に提示しなかった。すなわち、地裁は874特許はAnticipationではないとの判断を陪審に示したに等しいことをした。陪審は30μmクロマトカラムは874特許を侵害しており、874特許は自明でないとの評決を返した。
この評決の前にW社は30μmカラムの販売を止め、25μmカラムの販売を行っていたので、C社は25μmカラムが874特許および368特許の侵害であるとの主張(第三事件)を行った。
2002年、3つの事件を併合して、公判および審尋が行われた。5年後、地裁は3つの事件についての争点を処分するメモと命令を出した。C社およびW社は控訴した。
(CAFC)
A:30μmカラム
(1)クレーム解釈:rigidについて、地裁は少なくとも約5000psiの圧縮力によって密度および体積が実質的に変化しないものおよびすなわちそのような力によって塑性変形しないものと解釈した。(なお、この解釈は宣誓供述書の記載から判断された。)また、rigidは、874特許の好適態様として示される単量体粒子に対するものとしての重合体粒子を除外するものでないと解釈した。
W社は、C社は審査において引用文献記載のものとの区別のために重合体粒子はrigidでないとのディスクレームをしたと主張した。
この根拠としてW社は、特許審査においてC社が提出した専門家の宣誓供述書を挙げた。しかし、該供述書では、引用文献記載の特定の重合体粒子がrigidでないことを示したにすぎなかった。よって、引用文献記載の特定重合体を除外したに過ぎないと認定した。
W社の30μmカラムの粒子はジビニルベンゼンとn-ビニルピロリドンとの共重合体であるが、引用文献に記載されている重合体粒子の一つではなく、宣誓供述書で区別を試みた重合体粒子でもなかった。
よって、rigidの解釈は地裁のとおりであるとCAFCは判断した。
(2)invalidity
①W社は、陪審にAnticipationの争点についての評決をさせずに、判事がおこなったことは誤りであると主張した。ただ、地裁は、Anticipationの争点を陪審に判断させないという意図ではなく、被告にとってAnticipationよりはObviousnessの点で争うほうが最適である考えた。地裁は証拠を見たときにAnticipationは不確実であり、直感的にW社が勝てそうもないと考えた。このようにすることが被告を不利にすることはないと、また、AnticipationはObviousnessに包含されるものであり、両者に相違はないと地裁は判断していた。
地裁は、W社が敢えてAnticipationを主張することが、訴訟上の戦略であることを理解していなかった。そのために、陪審にはObviousnessの争点だけが示され、評決はObviousnessについてだけ述べた。
CAFCは、先ず、この点で地裁は間違えていたと述べている。
②さらに、Obviousnessの判断のときにAnticipationの証拠となる引用文献を考慮する機会が陪審に与えられるからという単純な理由でAnticipationの争点を判事が行ってしまったのは間違いであるとCAFCは述べている。、
AnticipationはObviousnessの縮図(epitome)であるとの格言がしばしば引用されるが、元来、102の新規性と、103の非自明性とは、特許の要件において分かれている。よって、侵害事件においても、防御手段として、分けて考える。
一般には、Anticipationの引用文献はObviousnessの引用文献になるけれど、Non-Ovbiousnessの評決がAnticipationを排除するとするのは正しくない。Anticipationの判断基準とOvbiousnessの判断基準とは異なる。
Obviousnessは引用文献の組合せによって立証できる。一方Anticipationは単一引用文献にクレームの全構成が記載されていることが要求される。
Obviousnessは二次的考慮が要求されるが、Anticipationには二次的考慮はない。
AnticipationはInherentによる立証ができる。しかし、InherentによるAnticipationの立証はObviousnessの立証と異なる。
(3)その他
侵害性、不公正行為についての判断がなされた。
B:25μmカラム
(1)クレーム解釈:about(概ね、約)について
被疑侵害品25μカラムに用いられている粒子の粒径が争点となった。C社は、該社測定で平均粒径29.01μmであると主張した。一方のW社は、平均値の求め方によって、25.22μm、25.16μmとなると主張した。
クレームは「約30μmより大きい」と規定していた。
そこで、CAFCは「29.01μm」を超える「約30μmより大きい」の用語解釈をした。
「約」と付けたということは、「30μmより大きい」と規定よりも、若干の広がりを意図していたと考えるべきで地裁はその判断をしなかった。
では「約」とは、どの程度なのか? それを明確にするには、発明自身の目的ではなく、クレームされた発明においてそのように限定した目的を考慮する。約30μmという境界を下回ったときに、発明に及ぼす機能を考慮する。
まず、明細書には、粒径の下限は高流速の液体から化合物が吸着されることと関係していることが示され、乱流を生じさせる流速が効果ある旨が示されていた。実施例として10μm、20μm、50μmが示されていた。
粒子は、非球形(不定形)であり、大きさにバラツキがあるので、正確に平均粒径を求めることはできない。だから実際の平均粒径がばらついたとしても、名目上の平均粒径が30μmを超えたときに機能を発揮するものが下限値である。
だから実施例の20μmでは乱流が生じていないので「約30μm」には属しないことになる。
本願明細書には平均粒径42.39μmを平均粒径約50μmとして扱っている。だから約は、少なくとも15.22%のばらつきを許容している。30μmの15.22%のばらつき範囲は25.432~34.566μmである。
一方、乱流を生じない名目平均粒径20μmではそのばらつき範囲は16.956~23.044μmである。だから、「約30μm」は23.044μm以下であるはずがない。
23.044~25.432μmの間に境界線を引きたいが引くことができない。そこでCAFCは23.044~25.432μmの間についてはカラムにおいて乱流を生じさせるのに十分な大きさと解釈した。
結局、「約30μmより大きい」とは、「25.434μmより大きい」か、または「23.044μmより大きく且つカラムにおいて乱流を生じさせるのに十分な大きさと解釈した。
この解釈によれば、C社測定の平均粒径29.01μmは文言侵害していることになるであろう。しかし、W社測定の25.16μmについては乱流を生じさせるかどうかが要求されるので、略式判決で文言侵害であるとするのは不適切であろう。
CAFCは均等論を適用しないとした。理由として、aboutはクレーム範囲を広げることを意図して表現されたものであり、そのクレーム拡大によって均等の範囲(機能同一、作用同一および効果同一の範囲)が包含されてしまったと考えられる。
C:その他に損害賠償についても争われた。
CAFCは結論として、25μmカラムの非侵害略式判決を破棄(reverse)、Anticipationについての判事の判決を破棄、C社に実損害の賠償を認めないとした判決を取り消し(vacate)、そして地裁に差し戻した。他の地裁判決をCAFCは支持した。
以上。

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November 03, 2008

Technology Licensing Corp. v. Videotek, Inc. CAFC 2007-1441 October 10, 2008

NEWMAN, PLAGER, and SCHALL(判決PLAGER)

(概要)TLCがテレビジョンによって受信したビデオ信号から同期信号を分離する方法に関する特許権者である。
 ①先行出願日の利益の取得に論点があるときに、特許権者と被疑侵害者との間でどのように立証する責任が割り振られるのか。
 ②先行出願の記載は、後の出願においてクレームされた技術をサポートするか否か。
 立証責任は、説得する最終責任と、証拠または主張を進める責任(提示の責任)とを含む。
 立証基準は、preponderance of the evidence(優位な証拠による立証基準), clear and convincing evidence(明白で説得力ある証拠による立証基準),または、proof beyond a reasonable doubt(合理的疑いを超える立証基準)がある。
 侵害の立証責任は権利者に、権利無効の立証責任は被疑侵害者にあり、責任を果たせなかった方が負ける。侵害立証の基準は責任はpreponderance of the evidence、無効立証の基準はclear and convincing evidenceである。立証責任者は立証に失敗すればその争点について負けることになる。
 被疑侵害者は、当該特許に先行出願日利益がないことの争点についての立証責任があるが、一旦被疑侵害者が、該特許に先行出願日利益がないことについて争点で十分な証拠が提出された場合には、権利者は反対の証拠提出と主張をする義務がある。以上。

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