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January 31, 2012

ブラジル特許セミナー

特許庁主催のセミナーに参加してきました。

 医薬の特許は、ブラジル特許庁(INPI)と、国家衛生監督局(ANVISA)との両方が特許しないと権利が発生しないという問題は、まだ十分な解決に至っていないようだ。

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January 24, 2012

国際貿易委員会の国際裁判管轄

TianRui Group Co. Ltd vs ITC (CAFC判決 Oct. 11, 2011)

判事:Bryson, Schall and Moore

判決文 Bryson 反対意見 Moore

(概要)

 Amsted社が、TianRui社による鉄道用車輪の輸入をトレードシークレットの侵害に基づき差し止めることを求め、ITCに提訴した。ITCはその訴えを認めた。TianRuiはこれに対してCAFCに控訴した。CAFCITCの判断を支持した。

(背景)

 Amsted社は鉄道用車輪の米国製造会社である。該社は2つの秘密の製造プロセス(ABCプロセスとGriffinプロセス)を所有していた。当初、A社はABCプロセスで車輪を製造していたが、現在はGriffinプロセスですべての車輪を製造している。A社は中国のDatong社などにABCプロセスをライセンスしている。中国Datong社の従業員の何人かをA社の工場で研修させてABCプロセスを習わせた。

 TianRui社は鉄道用車輪の中国製造会社である。2005年にA社とのライセンス交渉を行ったが妥結に至らなかった。

 ABCプロセスの研修を受けたうちの9人が、Datong社からTianRui社に転職した。この転職の前にDatong社は9人のうち8人と秘密保持契約を締結した。

 その後、TianRui社は米国に鉄道用車輪を輸入した。Amsted社はDatong社から転職した従業員がABCプロセスのトレードシークレットを開示し、TianRui社がそれを用いた鉄道用車輪を米国に輸入したとしてITCに提訴した。

(争点)

 前記のTianRui社の行為が

 ①「不公正な競業方法および物品の米国への輸入に関する不公正な行為」に該当するのか?  (中国でトレードシークレットが開示された。)

 ②「物品の輸入が国内産業を実質的に害しまたは破壊する恐れ」ある行為に該当するか?

  (米国ではABCプロセスが行われていない。)

(CAFC)

 争点①

 ・州法が適用されるのか、連邦法が適用されるのか?⇒ 連邦法が適用される。

〔理由〕 域外の行為に関する争点であるから連邦法が適用される。

 ・中国におけるトレードシークレットの使用を米国で裁けるのか? ⇒ 裁ける

(理由)

 1.関税法337条は、不公正競業および「物品の輸入」に関する不公正行為を制限する規定である。 国内だけの問題を扱うということを意味していない。

 2.委員会は外国での行為そのものを裁いているのではなく、輸入品によって米国内で引きおこされる弊害のみを裁いているのである。

 3.法制定の経緯によれば、先ず「不公正な競合方法」の禁止が規定され、その後、より広く柔軟な事象を包含する意図で法改正された。

 

 ・中国における行為は中国法に基づき裁くべきなのではないか? ⇒ 輸入品に関する弊害を裁いているのであるから、中国法を適用する必要はない。

 争点②

 法定権利(特許権など)の場合には、法定権利によって保護されるべき物品が存在し、または法定権利によって保護されるべきプロセスが実施されていることが要求される。

 一方、不公正行為は非法定権利である。

 不公正行為の場合は、国内産業が存在することを立証するだけで足りる。すなわち国内産業を破壊するまたは実質的に害する恐れを示すことが要求されるだけである。

 以上のことから、ITCの決定を支持する。

(参考)

 日本 民事訴訟法 国際裁判管轄 第3条の3~第3条の10

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